埼玉住まいの会研修旅行2018こぼればなし


 
1982年に「新しい住まいを考える会」として発足し、その後36年を経過して、現在NPO埼玉住まいの会として活動を続ける当会の研修旅行がいつから始まったのか、正確な記録はありませんが、かなり早い時期から始まり、もう30年以上続いていることは間違いないようです。秋口の恒例行事として、今年も99日(日)~10日(月)に行われました。会員を中心にゲストも含めて15名の参加で充実した旅となりました。

 この研修旅行は毎年会員による企画で見学地を決めますが、新旧の注目される建築を視るとともに、毎回、美術館や古い街並みをコースに含んでいることが魅力です。今回も美術館は充実していて、清春白樺美術館、光の美術館、八ヶ岳美術館、小海町高原美術館などいずれも目を見張る建築や展示物を視ることができました。

 中でも1980年に竣工した八ヶ岳美術館は、強く心に残るものでした。村野藤吾氏により設計され1980年に開館したこの美術館は、ずっと気になりながら今回が初めての訪問となり、それまで書籍などで想像するにとどまっていた村野空間を実体験することができた貴重な体験でした。プレキャストコンクリートのドームを連続させてシリンダ―状に配した

全体構成は上空からの俯瞰撮影ではかなりユニークな形態ですが、訪問者の目線では森に埋没した曲線のシルエットとして、柔らかく映ります。

 内部に入れば天井から吊り下げられたレースの織物で包まれた展示室が奥へ奥へと繋がり、作品の魅力を引き出しているように感じられました。この地域(原村)出身の清水多嘉示氏のブロンズの立体像を特に際立たせている展示空間といえます。この清水多嘉示氏の絵画や彫刻作品のすばらしさも圧巻です。空間と相まってお互いの魅力を引き出しあって、その上なお、その奥の何かを感じさせる見事なバランスを感じました。

 竣工後38年を経過してこのような空間や展示レベルが維持されていることは、私のように今頃になってやっと訪れた者にとってはありがたく、この美術館に並々ならぬ思いを抱く人への心からの敬意を感じます。

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 帰り際、庭の手入れをされている一見職人と思われる作業着姿の方に、実に見事な館の紹介をしていただき感銘を受けましたが、いよいよ別れ際、この方が館長であることがわかり、驚きとともに益々この美術館のファンになったことを補足します。

 他の見学地もいずれも素晴らしい建築空間で、いつものように食事も美味しく充実した旅でした。

 

 以上研修旅行報告でした。 

                            文責代表理事 手島 亙


by sumainokai | 2018-09-26 12:37
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